Ep.9 「ドラマティックKISS」
ジニー篇
勢いよく飛びこんできたのは莉莉だった。
莉莉はなんの迷いもなく飾ってあった花瓶の花を抜き取り持ち上げると、その中の水をケンカの渦中に一気に浴びせかけた。そばに立てかけてあった自分のギターに構うことなく!
突然のことに誰もが呆然と立ち尽くしている。言葉も出ない。そこで最初に口を開いたのは他でもない、莉莉だった。
「なんか様子がおかしいと思って急いで帰ってきて正解ね! あたしをわざわざコンビニに買出しにやらせておいて、その間になんのケンカよ二人とも!」
ちゃっかりと寸前によけて水難を逃れた禹哲と、体半分浴びてしまった亞綸は目も合わせず、顔をそむけてどちらも口を開かない。全身びしょ濡れの大東も、莉莉の件は亞綸の意見を尊重しているのか黙っていた。
亞綸は前髪から雫を滴らせながら、左手に莉莉のびしょ濡れのギターを持ち、右手で莉莉の腕を掴んで言う。
「帰ろう」
「帰らない」
「いいから帰るんだ!」
「いや!」
そんな押し問答の途中に、また誰かが現れた。
「大東、いるかな?」
一瞬にしてその場は凍りつく。
それは何潤東、その人だった。
大東は慌てて進み出る。
「何監督! 今日は来てもらえるとは思ってなかったから嬉しいですよ」
「大東、本当におめでとう・・・・・・どうしたそんなに濡れて! この部屋で雨でも降ったのか?」
「はは・・・・・・ちょっとした余興があって・・・・・・。今日は最後までゆっくりしていってください」
「実はもう行かないとダメなんだ。少しでもお祝いを言いたくて来てみたんだが、来てよかったよ。さっきちょうど炎亞綸と黄莉莉の歌も聴けたからね」
そう言って何監督は莉莉に笑顔を向けた。これってすごくまずい展開のような・・・・・・。
「黄莉莉、やっと君に会えたね。まずは感謝するよ。君の曲は本当に素晴らしい」
「いえ・・・・・・監督の映画もステキでした。挿入歌に選んでもらえて、本当に本当に嬉しかったです!」
「それはよかった。・・・・・・それで、ちょっと聞きたいんだが、君のお母さんは・・・・・・」
「わああ!」
急に亞綸が叫び声をあげた。その拍子に持っていたギターが手から離れたのか、床に激しく転がり落ちた。それまではギターを気にも留めていないようだった莉莉が、我に返ったように濡れたギターを拾い抱えて座り込んだ。
「ママ、ごめんね。大事なギターを・・・・・・ごめんなさい・・・・・・」
そのとき、ギターの穴の中に何か白いカードのようなものがチラリと見えた。思わず部屋の中に足を踏み入れたけど、アタシは自分でそれを取り出すことをためらった。アタシは莉莉にとってほんの知人にすぎない部外者だ。だからそばにいたヒロさんにそっとカードのことを知らせた。
ヒロさんはしゃがみこんで、弦の隙間からその白いカードを指ではさんで抜き出した。みんなの目は一斉にそこへ注がれる。禹哲も亞綸も立ち尽くしたまま見下ろしている。だけど当の莉莉だけはまだ気がついていないようだった。
「莉莉、ギターの中に入ってたの。あなたが先に見るべきよね?」
ヒロさんがそう言って白いカード・・・・・・ううん、それは明らかに写真だった。少し古そうな一枚の写真。ヒロさんはそれを裏向きのまま差し出した。
莉莉は訳がわからない様子で顔を上げると、写真を手に取りゆっくりと表に向ける。アタシは好奇心からもう一歩部屋の中へ入っていく。その少しピンぼけしたその写真にはきれいな若い女の子が、男の人の首に手をまわしてホッペをくっつけて写っていた。
その男の人は20代半ばくらいに見える。それに、どこかで見たような面影がある。ううん、どこかどころじゃない。会ったことはまだ一度もないけれど、アタシなんかでもよく知ってる人にそっくりだ。台湾人でこの顔を知らない人なんていない。彼をキライだって人も聞いたことがない・・・・・・。いわゆる国民的スターだ。
莉莉は動揺しているのか、していないのか、無表情だった。そしてヒロさんは莉莉の様子を見計らいながら聞く。
「莉莉、この若い女の子って莉莉の?」
「そう・・・・・・ママ」
何監督は歩み寄ってひざまづき、写真を凝視する。
「・・・・・・これは阿蘭だ・・・・・・やっぱりキミは阿蘭の娘なんだね?」
何監督は感慨深げに言う。だけどそれもつかの間だった。監督は写真の日付部分を読み上げる。
「1986年7月・・・・・・まだボクと付き合っていた頃だ。だけどこの月の終わりに彼女は消えたんだ。それでボクはカナダ留学を決意して、秋には台湾を離れたからよく覚えてる」
何監督は力なく立ち上がり、窓辺まで行くと、月もない真っ暗な空の闇を見上げた。
誰も何も言えなかった。その写真の二人は、男女の関係が何もないようには見えなかったから。特に、莉莉のママは、多分この人のことを愛してたんだとアタシは思った。
しゃがみこんでいた莉莉はゆっくり立ち上がり、亞綸の肩におでこをくっつけながら少し低い声で言う。
「あたし、この翌年の4月生まれなの・・・・・・」
「莉莉・・・・・・」
亞綸は莉莉を抱きしめた。
「霖、あたし大丈夫だから・・・・・・。どんな真実でも受け止める」
ヒロさんはびしょ濡れになった大東と、まだお色直しの済んでいない櫻雪さんに「さあ、 早く着替えて会場に戻らないと!」と言って部屋から出ていこうとする。多分遠慮したんだろう。でもアタシも部外者であることを思い出し、一緒に出ようとすると、「アナタはここにいてあげて」とヒロさんは囁いてアタシをそっと部屋の中に押し戻しドアを閉めた。
アタシなんかがいてもいいのか戸惑いながらも、禹哲の少し後ろにそのまま立っていた。でも多分、禹哲はアタシがここにいることに気付いていない。アタシがあげた唯一の叫び声も、ヒロさんの声だと思っているはずだ。
亞綸と莉莉は中央で抱き合い、窓際で腕と脚を組み、外をみつめている何監督の横顔は切なげだ。
莉莉は亞綸の腕の中で、安心したようにゆっくりと語り出した。
「ママは、このギターをとっても大事にしてたの・・・・・・。いつかこのギター一本で歌手デビューするんだって希望を持ってた。だけどだんだん、食べるので・・・・・・生きるので精一杯毎日が続いたの・・・・・・ママは遅くまで働いて、疲れきってた・・・・・・。作曲なんて、ちっともできなくなって・・・・・・でもね、それでもママは歌うことだけはやめなかったの。時々、この人の歌も歌ってた。ラジオで彼の曲がかかると、耳をくっつけて嬉しそうに聴いてたのを覚えてる、あたし・・・・・・」
そして一呼吸おいてから莉莉は覚悟を決めたように聞く。
「この人写真の人があたしのパパなのかな? この人は、本当に・・・・・・あの彼なの?」
誰も答えられない中、今度は禹哲が聞く。
「何監督。あなたは莉莉の母親から何か聞いてたんじゃないですか?」
「ああ・・・・・・。阿蘭は、路上でよく歌ってたんだ。それでレコード会社のプロデューサーを名乗る若い男に声をかけられてから、頻繁に会うようになっていったんだ。その男も、歌手デビューを目指していると阿蘭は言っていた・・・・・・ボクは彼女がその男の話をするのがイヤだったからよく覚えてるんだ」
「蘇季妮(スー・ジーニィ)。オマエ、どうせ芸能界のサクセスストーリーとか詳しいんだろ?」
禹哲が振り向きもせずにいきなりアタシに振ってくる。心臓が止まるかと思った。アタシがいること、知ってたんだ・・・・・・。ずっとアタシに背中を向けていたのに。
もちろん芸能界大スキなアタシは知っている。この場で隠しても仕方ないよね。ネットで調べれば誰でもすぐにわかることだもん。
「彼は香港から台湾大学に留学してその後中退。歌手を志しレコード会社で仕事をするうちに、ついに26歳でデビューを果たしたって・・・・・・。多分、彼の今の年齢から計算すると、時期も何監督の話と一致するみたい」
「確か子供は二人いたよな。いつ結婚したんだ?」
「デビュー前の25歳で結婚したはず、レコード会社の同僚のアメリカ人女性と・・・・・・」
アタシと禹哲のそんな会話を黙って聞いていた何監督がようやく口を開く。
「そのプロデューサーにはアメリカ人のフィアンセがいると、聞きもしないボクに阿蘭は言い訳したこともあった。ボクが彼に嫉妬していることに気付いたんだろうな」
莉莉も亞綸も黙ったまま聞いていた。それから禹哲は遠慮なくストレートに聞いてくる。
「子供は今、何歳なんだ?」
莉莉の手前、すごく言いづらい。
「多分、娘さんのほうは莉莉よりちょっと若いくらいだと思う」
でも愛妻家で家庭円満なイメージの強い彼が、結婚直前まで17歳の少女とそんな関係だったなんて考えられない。
「何監督。顔色が悪いですね。あなたは当時まだ15歳だったとはいえ、莉莉の母親と付き合ってたんですよね?」
「ああ・・・・・・」
「じゃあ単刀直入に聞きます。あなたが莉莉の父親である可能性はあるんですか?」
「やめろ禹哲!」
亞綸がたまらず声を上げた。
「・・・・・・それより先に教えて欲しい、阿蘭は・・・・・・阿蘭は今どうしているんだ?」
何監督の表情は切実だ。そういえば彼はいまだ独身のはず。
「ママは・・・・・・母は亡くなりました。あたしが7歳のときです」
何監督は悲痛な表情を浮べた。
「そうだったのか・・・・・・もう阿蘭には会えないのか・・・・・・」
「それで、どうなんですか? まさか死人に口なしとか?」
「そんなつもりはない! ・・・・・・ただ、今となってはよく覚えてないんだ。ボクは逃げてるわけじゃない。彼女との間に、もちろんそういうことはあったんだ。忘れるわけはないだろ、ボクは本当に彼女を愛していたんだ! でもそれはただ一度だけのことで、それが何月だったのかは、まったく覚えていないんだ」
「そうですか・・・・・・。すみません、引き止めてしまって。仕事の約束があるんですよね? 莉莉、平気か?」
「うん、大丈夫。禹哲、ありがと。何監督も・・・・・・ありがとうございます。母のこと、いつかもっと話してくださいね」
「もちろんだよ。いつでも事務所に訪ねてくるといい」
そう言って監督は莉莉に名刺を渡し、控え室から出て行こうとした。だが振り返り言う。
「君がボクの娘であったらどんなにいいかと、心から思うよ。きっと自慢の娘だ」
莉莉は少し力なく笑顔を作って監督の背中を見送っていた。
何監督が出て行ってしまうと、この控え室には、亞綸と莉莉と禹哲とアタシの四人きりだ。
亞綸は莉莉をギュッと抱きしめた。
「あたし、パパのことは考えないようにして生きてきたのに・・・・・・いきなり二人も候補が現れるなんて、サンタさんってすごく気前いいのね」
「うん、そうだな」
「でもあたし、これからどうすればいいの? 今頃迷惑な話でしょ? どちらにとっても」
「何潤東の用事ってのは本当はクリスマスデートじゃないのか? まさか仕事じゃないだろう、こんな時間に」
「ああ、先月姉さんに思いっきり失恋して、吹っ切れたとこだろうね」
「阿明に失恋? 何監督が? 霖、どういうこと、意味わかんない」
「莉莉はどっちが理想の父親なんだ?」
禹哲が余計なことを聞いた。
「・・・・・・わかんない」
アタシなら・・・・・・迷っちゃうな・・・・・・何潤東は長身でモデルみたいにステキだけど・・・・・・。でもギターの中にわざわざ写真を隠して貼っておくなんて、莉莉の母親はよほどもう一人の彼のこと好きだったにちがいない。もっとこのギターに手がかりは入ってないのかな。アタシはギターの裏に貼ってあるステッカーを何の気なしに触った。あ、少しめくれ上がってる。濡れたせいではがれてきたんだ。アタシはそのめくれたステッカーの下に指が触れ、何かザラッとしてることに気がついた。ゆっくりとめくり上げると、その下には何か英文字が彫られていた。筆記体で・・・・・・W・a・k・・・・・・。めくれた部分はそこまでしか読めない。でもこれは彼の名前の広東語読みに違いなかった。このギターはきっと彼から貰ったものなんだ。莉莉のお母さんは、このギターをどんな思いで弾いていたんだろう。
「父親の名前でも書いてあったのか?」
「え? うん・・・でもまだ莉莉の父親かどうかはわからないでしょ」
あまりにもビッグネーム過ぎて、誰も彼の名前を口に出来ずにいた。あの禹哲でさえだ。
もしあの彼が父親なら、大スキャンダルになってしまう。
亞綸が手を差し出したから、アタシはギターを手渡した。亞綸はギターを裏返し、ステッカーを全部剥がした。莉莉はそっと彫られた文字に触れる。
「このギター、個性的なデザインだろ。いつかボクたちが彼と同じステージに上がれば気付いてもらえるときが来るかもしれない・・・・・・」
「うん」
「それまで、新しいステッカーを貼っておこう」
莉莉の美声は母親だけじゃなくて、父親ゆずりでもあったのかもしれない。莉莉の透き通っているのに幾重にも重なったような不思議な温かみのある声はきっと二人をミックスした奇跡の声なんだと思った。ギターの音色も、作曲の才能も、きっと父親ゆずりにちがいない。
「あたし、このままパパがわからなくても平気。だって霖パパも李先生も、本当のパパみたいにいつも優しくて娘のように気にかけてくれてるもん」
「うん。そうだったな」
「それに、霖がいてくれる・・・・・・」
「・・・・・・あのさ、二人ともそろそろ遠慮してどっか行ってよ」
「え!?」
微笑ましい二人の様子に、ついみとれてしまっていたけど亞綸に言われてハッとする。
「ったく勝手なこと言いやがって。おい、行くぞ、鶏女!」
また“鶏女”に逆もどりだ。でもそう呼ばれてホッとする。禹哲を追いかけるようにアタシは出て行きながらそっと振り返ると、亞綸と莉莉は・・・・・・もうキスをしてる! でもすっごくドラマティック・・・・・・。
ドラマティックキスを横目に部屋の外に出てドアを閉めると、ちょうど隣の控え室からヒロさんが出てきた。心臓がチクリとした。廊下にはアタシたち3人しかいない。
「莉莉は大丈夫?」
「・・・・・・ああ。そっちは?」
「うん、さっき着替え終わって二人は会場に戻った。それでちょっと片付けてたとこ。東城衛が演奏で場つなぎしてくれてたんだって、助かっちゃった・・・・・・久しぶりね、禹哲」
ああ、神様。どうしてアタシはこんな場面に居合わせてしまったのでしょう。気まずいどころじゃなく、あらゆる内臓という内臓が、ナイフで切り刻まれるような感覚だ。どう見てもこの二人、過去に何かあったようにしか思えない。
「ちょっといいか? 話がある」
禹哲は親指を立てて控え室の中を指した。後ろからだから表情は見えない。
「え? でも・・・・・・」
明らかにアタシを気にしているヒロさん。アタシの顔、そんなに動揺してる?
「オマエは戻ってろよ」
「うん・・・・・・」
行かないでって言えなかった。言える訳ない。そして二人はそのまま控え室に入っていった。アタシは会場に戻ろうとしたけれど、その向こう隣の控え室に入っていく。そこはアタシがヒロさんにスタイリングしてもらった部屋だ。そこでドレスを急いで脱ぎ、自分の服に着替える。髪は飾りだけはずして鏡の前に置く。あっという間にシンデレラから一般庶民に逆戻りだ。まだ八時にもなってないのに・・・・・・。
隣の部屋で禹哲とヒロが何をしてるのか、知りたくもなかった。早くここから逃げ出して、禹哲のことを考えなくても済むどこかへ消えてしまいたかった。借りていたドレスをハンガーにかけ、ハイヒールを揃えておき、アタシはすぐ部屋を出て角を曲がったところのエレベーターまで走っていく。
下から上がってくるエレベーターが、妙に遅く感じた。やっとドアが開き、飛び込むと、中から出てきたキャップをかぶった男の人と思い切りぶつかってしまった。
「すみません! 大丈夫ですか?」
「す、すいません! アタシが悪いんです! 慌ててたから」
「いや、ボクも慌ててたので・・・・・・」
「大丈夫なので行ってください!」
「それじゃあ・・・・・・」
アタシは焦っていたせいでろくに顔も見ず、彼の後姿を見送った。カジュアルなジーンズ姿に、スーツを入れるガーメントバッグを持ったその後姿には見覚えがあった。
今の呉尊っ!? このままだと禹哲と鉢合わせちゃう!
「あの!!」
アタシは考える暇もなく呼び止めた。振り返った彼は、まさしく呉尊だった。
「はい?」
「あ、あの・・・・・・えっと・・・・・・そうだ! アタシさっきヒロさんにドレス借りたんですけど、もう帰らなくちゃいけなくて、でもお礼を言えなくて、だから、その、お礼を伝えてもらえますか?」
「えっと、キミの名前は?」
「え? ア、アタシ、唐禹哲のマネージャーの蘇季妮です」
「蘇季妮さんだね? それじゃあ」
もっと時間稼がないと!
「あの!! ファンなんです、握手してもらっていいですか?」
「はい」
呉尊はにっこりと笑ってしっかりと手を握ってくれた。急いでるはずなのに嫌な顔ひとつしない。
「ヒロさんって、本当にステキな人ですね」
「キミもそう思う? ボクもだよ」
サラッと奥さんを賞賛する呉尊もなんてステキなんだろう。二人は本当にお似合いの夫婦だ。アタシもいつかこんなステキな結婚できるのかな・・・・・・。
そんなこと呑気に考えてる場合じゃなかった。でももうこれ以上引止められない。呉尊は大東の披露宴の為に駆けつけたんだから・・・・・・。
アタシは呉尊に別れを告げてエレベーターに乗った。どうか彼が禹哲と鉢合わせませんように!
禹哲はヒロさんに何を話したんだろう。話だけで済んだのかな・・・・・・。エレベーターと一緒に急降下していくアタシのテンション。
職を失い、恋を諦めた今日という日を、アタシは一生忘れない。
だけどこんなクリスマスの夜に泣いたら負けだ。
アタシは笑い飛ばして新年を迎えてやるんだから!
Ep.Final「Kiss Me Now !」へつづく・・・・・・
目次と登場人物~Kiss Me Now !
目次と登場人物~ヒロ&アミン篇
目次と登場人物~大東&亞綸篇
目次と登場人物~SP
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